中学生時代に英語の授業で習った"To 不定詞"...教科書の例文では何となく覚えていましたが、この曲を歌詞見ながら聞いたら、『こう使うのか』と実感的にピンと来たことを思い出しました。
しかし、洋楽で英語力を身に付けたといっても、もうひとつピンと来ない人もいるかも知れません。洋楽の歌詞というと、「詩」(韻文)と考える人も多いからです。確かに、歌詞の中には特徴的な文体のものもありますが、平易な文章もたくさんあります。そういう文章に多数触れていると、知らず知らずに語感が身に付き、英文を書く際の言葉の選び方、表現の仕方に現れるのです。
また、当然のことですが、歌詞には様々な文法ポイントが含まれていますので、これを覚えるということは、英文の規則性を身に付ける事にダイレクトにつながります。語順はその典型例でしょう。その上、歌詞は、抒情豊かで意味的に洗練されているため、文法書の無味乾燥な例文よりもはるかに身に付きやすいと言えます。
例えば私のように、特に洋楽好きというわけでなくても、「Let it be.」(ビートルズ:すべてをありのままに受け入れなさい)とか、「Let it go.」(アナと雪の女王:悩みを手放すのよ→ありのままの自分になるのよ)、「If I should stay, I would only be in your way.」(ボディガード:もしも<万が一にも>私がこのままあなたと一緒に居ようとすれば、邪魔になるだけだと分かっている)ぐらいは知っています。
言葉というのは、つまるところ、「音」に「意味」がつけられたものに過ぎません。文字が発達するにしたがって複雑にはなりましたが、原点は今でも間違いなくそこにあります。