メモ - 日本の投資家の皆さまが成功する投資家になるための バンガードの4つの基本原則

日本語サイト(バンガード-長期・分散・低コスト- 日本の投資家の皆さまが成功する投資家になるためのバンガードの4つの基本原則 - バンガード・インベストメンツ・ジャパン)閉鎖に伴い、メモを残しておきます。

PDF資料: 

https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/Vanguard-Investment-Principles-for-Japanese-investors-2017.pdf

 

成功を収めている多くの投資運用会社には、核となる投資哲学が存在し、バンガードも例外ではありません。バンガードは、自社運用や外部委託のファンドを通じて、さまざまな投資戦略をご提供していますが、投資方針には一貫して流れる重要なテーマがあります。それは――
「投資家の皆さまがコントロールできることに注力してください」 ということです。

目標
 

明確で適切な投資目標の設定

適切な投資計画(機関投資家の場合は運用ガイドライン)というのは、投資家の投資目的及び、重要な前提条件や制約について、ポイントをまとめることから始まります。投資計画はそれぞれの投資家に適したものである必要があるため、単に他人の戦略をまねるのではなく、ご自身の状況にあてはめて考えることが重要です。多くの投資家は長期的な視点に基づき投資を行う必要がありますので、投資計画はマーケット環境の変化や、不測の事態に柔軟に対応できるように設計しておく必要があります。投資家の方が複数の投資目的を持っている場合(例:退職後の生活費と子供の学費など)、それぞれの目的を考慮する必要があります。また、一度決めた投資計画は、定期的にその計画内容を見直すことも大切です。

図1 基本的な投資計画例

図1 基本的な投資計画例

この例は完全な仮想に基づいています。現実の投資家を表したものではなく、投資指針とみなすべきものでもありません。実際に投資家が置かれている状況に応じて、このような投資計画または投資の基本方針を拡大または統合する場合があります。例えば、フィナンシャル・アドバイザーや金融機関の多くは、投資戦略の概要をまとめること(例えば、タクティカル資産配分を採用すべきか、アクティブ運用ファンドまたはパッシブ運用ファンドを使うべきか、などを特定すること)に価値を置くことがあります。
出所:バンガード

1リスクには、伝統的な定義(ボラティリティ(変動)、損失、不足)や非伝統的な定義(流動性、運用会社、レバレッジ)を含め、多くの定義がありますが、通常投資の専門家がリスクといった場合には、ある一定の資産または戦略に特有のボラティリティのことを指します。その他金融業界で使用されるリスク指標の詳細については、アンブロシオ(2007)をご参照ください。

目標
 
バランス
 

幅広く分散しているファンドに投資し、適切な資産配分を

適切な投資計画は、ポートフォリオの目的に合ったアセットアロケーション(資産配分)から始めます。アセットアロケーションは、合理的なリスクとリターンの予測に基づいて決定する必要があります。そして、資産を不必要なリスクから守るために、分散させる必要があると考えます。

ポートフォリオをつくる際、投資にかかる条件や制約を前提として、投資目標を達成する可能性が最も高いと思われる資産の組合せを選ぶことが大切です。

投資家が広く分散した資産を持つことを考えると、アセットアロケーションが、ポートフォリオ全体のリターンやリターンの変動幅(ばらつき)を決めることになります。

図2は、アセットアロケーションがリターンおよびリターンの変動幅の双方に影響を与えるということを証明するために、グローバル株式とグローバル債券の二つのアセット・クラスを使って、示したものです。棒グラフの中央にある数字は、さまざまな株式と債券の組合せによる、25年以上にわたる平均年率リターンです。縦棒は年率リターンの最高と最低を表しています。この例は、通常よりもかなり長い投資期間の調査になりますが、ポートフォリオ全体に対するグローバル株式への配分が20%の場合と、80%の場合で、投資家のリターンが大きく異なる結果になることを示しています。

図2 株と債券の組み合わせ比率の違いが運用成果に違いをもたらす

株式と債券への異なる資産配分による、ベスト、ワーストおよび平均リターン、1988年~2013年

figure 2

注記:株式は、MSCIワールド・インデックス(円ベース)によって表されています。債券は、シティグループ・ワールド・ガバメント・ボンドインデックス(円ベース/毎月換算)によって表されています。当インデックスは長期間のデータがあるため利用したが、通常グローバル債券インデックスはバークレイズ・グローバル・アグリゲート・トータル・リターン・インデックスを使用しています。

2資産配分が運用成果の原動力となるためには、市場インデックスのリターンを近似する投資ビークルを用いて資産配分を行う必要があります。これは、アセット・クラスおよびポートフォリオのリスク・リターン特性を特定するために、通常、市場インデックスが使われるからです。市場インデックスのパフォーマンスを複製しようとする投資ビークル以外のものを用いると、インデックスの実績とは異なった運用結果となる可能性があります。その場合、資産配分プロセスで想定したのとは異なる運用成果につながる可能性があります。この点をはっきりさせるために極端な例をあげると、ポートフォリオの株式配分をある個別銘柄一株だけとした場合、分散された株式バスケットや他の個別銘柄とは非常に異なった運用結果となることでしょう。

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バランス
 
コスト
 

コストの最小化

コストを最小限に抑えることは、あらゆる投資家にとって不可欠の重要な要素です。それは、投資において、高い手数料を払えばそれだけリターンが大きくなるという根拠はどこにもないからです。それどころか、管理報酬や売買手数料として支払う1ドル、1円ごとに、獲得できる可能性のあるリターンから単純に差し引かれることになるのです。重要な点は、マーケットはご自身でコントロールできませんが、コストに関してはその大部分がコントロール可能だということです。

図3は、コストが長期的なポートフォリオの資産残高の増加に対して、いかに大きな影響を与えるかを示しています。この図は30年という期間におけるコストの影響を示したもので、運用開始時の資産1,000万円が平均年率6%で成長すると仮定します。低コストのシナリオでは、投資家は毎年資産残高の0.25%を投資コストとして支払うものとします。一方で高コストのシナリオでは、毎年運用資産残高の1.36%を支払うものとします(これは2013年12月31日現在投資が出来る株式ファンドの資産加重平均経費率と同程度です)。一見わずかに見える毎年の投資コストの差が、30年後には実に2,000万円近くものリターンの差を生むことになるのです。

図3 投資コストがポートフォリオ残高に与える長期的な影響

運用開始時点の残高100万円、年率リターン6%、リターンは再投資するものとする

figure 3

注記:上に示した資産残高は仮想のものであり、特定の投資を反映したものではありません。
最終的な残高は、分配時に課される可能性のある税金などを反映していません。

出所:バンガード

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コスト
 
規律

規律ある長期的な視点を

投資は、時に大きな感情の波をもたらします。マーケットの混乱に直面すると、投資家の中には衝動的な行動を取ってしまう人、逆に思考が停止してしまい、投資戦略の実行や必要なリバランスができなくなる人も出てきます。しっかりとした自制心と長期的な視点を持ち続けることで、たとえマーケットが不安定なときでも、投資家は投資目標の達成に向けて、焦点を定めることができるようになります。

  アセットアロケーションの決定は、目標を達成するための重要な礎の一つですが、その効果を引き出すためには、長期にわたるさまざまな市場環境の変化の中にあっても、アセットアロケーションが正しく維持・管理されなくてはなりません。時間の経過に伴い、資産の比率が変わった場合、投資目的達成のために設定した当初の資産配分へと戻すには、定期的なリバランスが必須です。

図4から、リバランスがリターンの面からみても有効であることがお分かり頂けることと思います。強気相場ではうまくいっているかのように見える、マーケットを追い投資先を変えてばかりのポートフォリオは、弱気相場ではパフォーマンスの後追いをするため、リターンの減少に繋がります。リバランスされたポートフォリオが、強気相場においてリターンが減少する理由は、株式がある一定の比率になったタイミングで売却する必要があるからです。売却された分で相対的に下がっている債券に投資をしてポートフォリオの比率を保ちます3。弱気相場の時は反対のことが起こります。

図4 規律を維持することの重要性:市場の変動に反応してしまうと、リターンを損なうことがある

figure 4

注記:いずれのポートフォリオについても、当初の資産配分はグローバル株式60%、グローバル債券40%です。リバランスしたポートフォリオは、6月と12月の各月末にこの資産配分に戻しています。グローバル株式のリターンは、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(円ベース)、グローバル債券のリターンはバークレイズ・グローバル総合インデックス(円ベース)に基づいています。

出所:ファクトセットのデータに基づき、バンガードが算出。

3一般的に株式と債券のリターンは逆相関であり、株式が上がると債券が下がると考えられています。また、株式は債券よりも高いリターンをあ げる可能性が高いとも考えられています。