「mattoco Life | 三菱UFJ国際投信が提供する、あなたの"life"をデザインするサポートメディア」を読んでいたら、「Books&Apps」の運営者であり安達裕哉さんの投資遍歴をたまたま知ることができました。安達氏のプロフィールは下記の通り:
ティネクト代表取締役
1975年東京都生まれ。Deloitteにて12年間コンサルティングに従事 。大企業、中小企業あわせて1000社以上に訪問し、8000人以上の ビジネスパーソンとともに仕事をする。現在は仕事、マネジメントに関する メディア『Books&Apps』を運営する一方で、企業の現場でコンサル ティング活動を行う
「Books&Apps」の文章をいつも拝見していて、優秀な方だなと思っており、私とは住む世界が違うと思っておりました。しかし、個人資産の投資での失敗した経験もおありのようで、勝手に少しだけ親近感が湧きました。
投資を始めた当初は、手数料が高いと言われている窓口で投信を買っていたり、リーマンショックの前で買って、購入したときの半値ですべて売却してしまったエピソードを披露されておりました。
- 手数料を考えていない
- 年金暮らしでもないのに「毎月分配型」を買っている
- 目論見書をあまり読まず、銀行員の勧めるままに買っている
リーマン直前で投資を始めても、先進国株のインデックスなら、ドルコスト平均で買い続け2021年現在まで保有していたら、相当なリターンを得られていたはずです。
そうしたことを経験され下記の結論に至ったようです。私はアメリカ駐在の赴任先の上司が資産運用で成功している方であり、色々アドバイスを得ることができ、幸運にも最初から王道でスタートすることができました。ので、スタートは下記三冊を読むことからスタートしました。ちなみにボーグルの出身地ニュージャージー州モントクレアやボーグルとバートン・マルキールの縁の地であるプリンストン大学へドライブへ行くほどボーグルファンになりました...
- 敗者のゲーム〈原著第6版〉 (日本経済新聞出版)
- ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理 (日本経済新聞出版)
- インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法 (ウィザードブックシリーズ Vol.263)
「勝ちにいく投資」ではなく「負けにくい投資」のやり方が見えてきた
投資についての書籍としては異例のベストセラーとなった、チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」という本があります。
この本には「税金と運用の手数料を控除した後、市場平均を上回る成績をあげられるマネジャーを事前に選別することは無理だ」と述べられています。
コスト・税金と運用手数料控除後で、市場平均を上回る成績をあげられるマネジャーを事前に選別することは無理だ、と示す明確なデータは多い。たしかに、長期的に市場に勝ってきたマネジャーがいることは事実だ。事前にそれを見出す確かな方法がないだけだ。だから個人投資家でも機関投資家でも、ETFやインデックス・ファンドへの志向を強め、これらの運用機能を持つ運用機関の資産が増加してきたのも無理はない。
その背景として、運用専門能力の向上が市場に勝つゲームを難しくし、市場に勝つマネジャーの選別が難しいのであれば、インデックス・ファンドのもたらす市場平均リターンを受け入れざるを得ない、少なくとも支払手数料額を減らしたい、という考え方がある。インデックス・ファンドの投資家にとっては、アクティブ運用は現実を過信している、ということになる。
出所)チャールズ・エリス「敗者のゲーム〈原著第6版〉」
様々な意見があると思いますが、私個人の感想から言えば、チャールズ・エリスの意見は説得力があります。
私はファンドマネジャーの目利きもできないし、個別株式の騰落の予想に割く時間もありません。
自分の仕事を見るだけでも精一杯の人間が、膨大な時間をかけて投資を行っているプロと競る事自体が、間違っているのです。であれば、私は投資のスタンスとして上に挙げたような
- 節税効果があり
- 市場平均のリターンを目指す
- 長期投資
を目指そう、と考えるに至りました。