90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

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お金の教育、まず現金で 「使うと減る」実感、見直し促す

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お金の教育、まず現金で:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO81718130Y4A620C2PPK000/

スマートフォン電子マネーなどを利用したキャッシュレス決済が広がるなか、子どもにお金の使い方をどう教えるか悩む親は少なくないだろう。キャッシュレス決済は現金を直接やり取りしないためお金が減るという実感を得にくく、無駄遣いにつながる面もある。子どもへの小遣いはまず現金で渡し、お金のやり繰りを学ぶことから始めることが大切だ。

「キャッシュレスを将来利用することを前提に、小遣いを通じてお金の管理を教えておきたい」という。

ではどう進めていくか。一つの選択肢は3つの段階に分けて考えること。第1段階では現金で小遣いを与え、お金は使えば減ることを実感させる。具体的な方法としては小遣い帳に日付、買った物、金額を記録し、使った総額と小遣いの残額を月に1回確認する。

東京都の30代女性会社員Bさんはカレンダーを7歳の長男の小遣い帳代わりに活用する。長男は小遣いを使った日に「ダイソーのおもちゃ 110円」などと書き込む。小遣いは風呂の掃除、洗濯物たたみ、床掃除といった手伝いを1回するごとに50円という決まりで、月初に前月の回数に応じた額をまとめて渡す。その際に前月分の収支を確認するという。

この方法を始めたのは今年3月ころ。毎月の差額を確認するうちに「長男は100円ショップに行くたびにおもちゃを買うと、小遣いがすぐに減ると気付くようになった」とBさんは話す。

第1段階ではお金を何のために使うかを考える習慣も身に付けたい。八木氏は親子で話し合って、小遣いを「自分で使うお金」「(プレゼントなど)人のために使うお金」「ためるお金」に分けることを勧める。「衝動買いに駆られた際などに本当に欲しいのか立ち止まって考えるようになることが期待できる」(八木氏)

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第2段階は主に中学生を想定し、自分で費用を見積もって予算を立てることを目指す。中学生は友達と出掛けたり、部活動に参加したりするなどして行動範囲が広がり、交通費や飲食代など使い道が増えやすい。八木氏は「夏休みの旅行といった機会に予算を考えるのが手だ」と話す。参考になりそうなのが実践学園中学(東京・中野)の金融授業だ。

「炭酸飲料が500円もした。アイスも買うと10ドル(1000円程度)を超えたから飲食費は多めに用意した方がいい」。6月初旬の授業で中学3年の女子生徒が昨年のオーストラリア語学研修で使った小遣いの内訳を後輩に助言していた。研修に参加する生徒は宿泊費と航空券代を除いて現地で必要になるお金を小遣いで賄う。

金融授業では飲食代や交通費、土産代などでいくらになりそうか見積もる。そのうえで家庭でプレゼンし小遣いをもらう流れだ。「親に納得してもらうため、必要な出費なのかを自分なりに考えるようになる」と講師を務める金融教育家の塚本俊太郎氏は話す。

中学生の段階では、日常のお金の使い方を振り返ることも意識したい。収支を確認する際はスマホなどにダウンロードする小遣い帳アプリを利用するのが一案。入力項目を日付、費目、金額などに絞っているため、手間があまりかからず、続けやすいのが特徴だ。

第3段階では小遣いを現金からキャッシュレスに移行し、収支のバランスをとるように工夫することを目的とする。方法として利用状況を親子で共有できるプリペイドカードやデビットカードを使うのが選択肢だ。

プリペイドカードは三井住友カードシャトル(東京・港)などが提供する。子が決済すると親に即座に通知したり、日付・店舗・金額という購入履歴を表示したりする。自分で費目を分類すれば、月単位で円グラフにするアプリもある。親は子の使い方の傾向を確認し、必要に応じて助言するといいだろう。

冒頭のAさんの長女は現在、ネット銀行のデビットカードを使う。Aさんが長女名義の口座を開設し「不足しても一切追加しない」と伝えてからカードを渡した。長女はアプリで残高をチェックし、「コンビニは高いから」と塾に行くときは水筒を持つなどのやり繰りをするようになったという