小倉智昭さん、「老後にやろう」はダメ 闘病の末の本音:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA032JI0T00C24A3000000/
小倉智昭さんは「老後になるとできないことがあまりにも多すぎる」と笑う
今の状態は理想の隠居じゃない。68歳で膀胱がんが見つかり、肺や腎臓に転移し、2023年12月に左腎臓を切除した。2月下旬から免疫チェックポイント阻害薬の投与を6週間隔で受けているところだ。
自宅に集めた映画や音楽のDVDやCDには封を切っていないものがたくさんある。オーディオルームは2部屋で、1部屋は最新の設備、もう1部屋は昔のスピーカーと古いアンプを使っている。でも耳が聞こえにくくなってきている。補聴器を使うようになれば、大型のスピーカーも意味ないでしょう。
体が動くうちに海外旅行をすればよかった。ワインのおいしいお店に行っても自由に飲めない。若いうちにやれることがあったらやったほうがいい。老後にやろうと思っていても、老後になるとできないことがあまりにも多すぎる。
残された人生で何ができるか。こんな体験を笑って話せる人はあまりいない。少しは勇気を与えられればと思う。