90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

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日経: 子供の運動能力の正しい伸ばし方 子供の運動神経、遊びで養おう 経験や環境の影響大きく

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子供の運動神経、遊びで養おう 経験や環境の影響大きく:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD138FY0T11C22A2000000/

「足が遅い」、「ダンスのリズム感がない」――。幼児期の身体の発達を心配する親は少なくない。

子どもの足が遅いと、つい「ママ・パパもあまり運動が得意じゃなかったよ」というようななぐさめ方をしてしまいがちだ。だが、幼児期の運動神経の発達においては、遺伝よりもむしろ経験や環境の影響のほうが大きい。

適切な時期に適切な体の動きを経験し、動きを獲得することによって、運動神経は発達していく。

幼児期はさまざまな体の動きを身に付けやすいのが特徴だ。走る、ジャンプする、音楽に合わせて踊る、でんぐり返しをする、泳ぐなど、多様な動きを繰り返し体験することで、それらの動作が上手にできるようになる。このため、普段から体を使った遊びをたくさんし、公園や外遊びに頻繁に行くのがいいだろう。

2008年に全国65の幼稚園を対象に調査したところ、体操や水泳、マット遊びなど「特別な運動指導を行っている(月8回以上)」よりも「特別な運動指導を行っていない」という園のほうが男児・女児とも運動能力がはるかに高かった。

この結果は意外かもしれないが、幼児期には特定の体の動かし方を教えるよりも、色々な動きを遊びとして経験させることが重要ということを示している。

幼児期はその子の性格を考え、運動するのも大切だ。ジャングルジムやすべり台に怖がらずに登れる子もいれば、ゆっくり慎重に一つひとつの動作を確かめながら動きたい子もいる。

親の声かけには気をつけたい。「〇〇くんは鉄棒が3回も回れるのに、1回しかできないの?」などと言っていないだろうか。幼児期は、運動をしているときは「勝ち負け」よりも「体を動かすのが楽しい」という気持ちのほうが大きいため、他の子と比較して競争を促すような言動は避けたほうがいい。「もっと頑張って!」などと無理強いするのも逆効果になる。

運動会などで能力を発揮するには、メンタル面も影響する。子どもが苦手意識を持つことがないように「かっこいい走り方になってきたね」などと前向きな言葉を伝える。結果や順位ではなく、その子の進捗度に着目して褒めてあげてほしい。

決して「足が速い」「体が大きい」=「運動神経がいい」ということではない。確かに運動は体格の大きい子が有利だし、運動会のかけっこは目立つ競技なので、勝つと「すごい」と思われる。ただ、足の速い子がその他の運動がすべてできるとは限らず、足が遅くてもリズム感がいいというケースもある。

幼児期の子どもの心身の発達にとって重要なのは、上手にできることよりも楽しむこと。家の中であれば、親がお馬さんのようになって子どもが背中に乗ることでもバランス感覚は十分に養われるし、あらゆる動作が運動になる。