90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

アメリカ東海岸の片隅から、読んだ記事や本で気になった箇所をメモするブログ。

S&P500の天井知らず 2021年株価が上がり続ける理由 - WSJ市場担当シニアコラムニスト

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Source: 「見ざる聞かざる言わざる」S&P500の天井知らず - WSJ

WSJの記事でSP500の相場について分析している記事がありました。去年の11月から一直線に右肩上がり。私も、いつか調整くるよなと思いながら恐る恐る毎月$1500自動積み立てをして来ましたが結果的に素晴らしいリターンを得られております。

下記のような、5%以上の調整が来てもおかしくないイベントはたくさんあった:

Some things that didn’t matter: a burst bubble in clean-energy stocks; a sharp rise in Treasury yields (to March); a big fall in Treasury yields (since March); China’s crackdown on moneymaking; the Federal Reserve’s shift toward tapering bond purchases; and the rise of the Delta variant.

市場がやり過ごした幾つかを列挙してみよう:クリーンエネルギー株のバブル崩壊米国債の利回り急上昇(3月まで)、米国債の利回り急低下(3月以降)、中国による金もうけ主義に対する取り締まり、米連邦準備制度理事会FRB)の債券購入縮小へ向けたシフト、新型コロナウイルス変異株「デルタ型」の感染拡大――。

それぞれのセクターが互いに補ってきた:

Throughout all this, the stock market has risen steadily, without a 5% fall since shortly before the election last year. Every time part of the market—technology stocks, cheap stocks, smaller stocks, oil stocks, strong-balance-sheet stocks—stops performing, something else steps in to rescue the broader index. The market seems invulnerable to bad news, and that is unusual. On the face of it, it is also scary, suggesting investors are complacent about danger.

この間、株式市場は昨年の大統領選直前から、5%の下落もなく、安定的に上昇してきた。ハイテク株、割安株、小型株、石油株、財務基盤が堅固な銘柄など、市場の一角がパフォーマンスを弱めるたびに、他の何かが指数全体の救いとなる。市場は悪いニュースに対して無敵のように見えるが、これは異例のことだ。一見すると、投資家が危険に対して慢心していることを示唆しているようで、恐ろしくもある。

1963年以降、市場が200営業日以上も5%の下落を経験しなかったことは10回あるが、今と違い、市場は水面下でははるかに落ち着いていた。今回は、水面化で大きな注目材料が出現しても上昇を妨げるものはなかった。何か違和感がある...とWSJ市場担当シニアコラムニストは考えているようです。

筆者にできる唯一の説明は、昔ながらの「TINA(他に代替はない)」

The only explanation I have is the old one: “TINA”—There Is No Alternative to Stocks—because yields on alternatives such as bonds are so low. With more savings going into stocks than is cashed out or soaked up by IPOs, the price has to rise. It isn’t a satisfactory story, but it kind of works. 

In both good and bad times investors want to buy stocks, so the S&P goes up. But which stocks they choose to buy differs between good and bad times. In good times they want risk-on stocks (cheap value, cyclicals, smaller companies, emerging markets). In bad times they want risk-off stocks (growth, defensive firms, larger companies, developed markets and especially the U.S.).

筆者にできる唯一の説明は、昔ながらの「TINA(他に代替はない)」である。債券など代替投資先の利回りがあまりにも低いことが理由だ。株式投資に回る貯蓄が、現金化されたり新規株式公開(IPO)で吸収されたりするよりも多いのだから、株価は上昇せざるを得ない。納得のいく話ではないが、何となく納得できる。

景気が良くても悪くても、投資家は株を買いたがるので、S&Pは上昇する。しかし、どの銘柄を購入するかは、良い時と悪い時で異なる。良い時には、リスクオン銘柄(割安なバリュー株、景気循環株、小型株、新興国市場株)が求められる。悪い時には、リスクオフの銘柄(成長株、ディフェンシブ銘柄、大型株、先進国株や特に米国株)が求められる。