こちらも晴山先生の記事のご紹介です。
抵抗感をなくしたうえで、音読と暗唱を繰り返す
この授業のポイントは3点ある。
生徒の緊張感をほぐし、とにかく楽しい時間を過ごさせる。
前回やったところを暗誦(ノート書き)させる。
その日にやったところを家で5回ノートに書かせる。
これだけで英語力が伸びた、というのである。私の持論に、「できる教師は教えない。学ぶ機会を与えるだけ(A capable teacher does not teach. He simply provides opportunities to learn.)」というのがあるが、このK先生ほどこの教育理念を忠実に実行した先生はいないと思う。
もちろん、雑談のあとに何かしらその日のレッスンをしていることは確かである。しかし、彼の授業でいちばん効果を上げているのはそこではない。生徒が自発的に(少なくとも自力で)5回ノートに書き、暗誦するということの繰り返し。この単純なサイクルによって、K先生は労せずして学習の成果を上げていったのである。
このK先生のエピソードから、1.学習の抵抗感をなくす 2.音読と暗誦を繰り返す、の2項目の重要性が浮かび上がってくる。
1.学習の抵抗感をなくす
この学習の抵抗感をなくす方法に洋楽を提案したいです。iPhoneスマートフォンがあればどこでもいつでも音源(英語)を気軽に聞けますし、メロディーと一緒に関連付けて歌詞を覚えらる点も有効です。Lisitine everywhere whereverです。
また、映画と違って英語のフレーズを何度も聞ける点も良いです。英語学習で重要なことは意味の把握している英文を繰り返し聞くことです。洋楽なら1曲だいたい3~5分ですし、曲のサビ・コーラスは一曲の内に何度も繰り返されます。
また楽しいと思える・興味をもつ英語学習素材という点でも優れております。
私も、英語を苦手とする学生たちを教え始めたとき、この点に大いに頭を悩ませました。そして、それこそ懸命にあれこれと試行錯誤してみました。その結果、「ほぼ100%うまくいく」と確信を持てる素材にたどり着くことができたのですが、それが映画や洋楽でした。
これは本当に不思議なもので、たとえばUSAフォー・アフリカの「We are the world」などを素材として扱うと、内容も文法もかなり高度ですが、普通なら授業が始まって3分で寝てしまうような学生が目をランランと輝かせて懸命についてきます。また、質問を振っても、何とかして答えようとします。
2.音読と暗誦を繰り返す