S&P500が取引時間中に5,000ポイントの大台を初めてつけた。
- 株はただ買って持ち続けるに限る
- GDPが成長し、インフレがある経済なら株価も高くなる
「株は上がるものなのです」と。
これまで何度も述べてきたことだ。
もちろん下がることもある。それも急落や大暴落だって頻繁に起きる。しかし、その下げを乗り越えて再び高値をとってくる。株とはそういうものだ。
下がる前に売って、下がったところを買い直す ‐ そんな芸当ができれば、とんでもないパフォーマンスになるだろう。しかし、そんな芸当は誰にもできやしない。2、3回くらいはできるかもしれない。しかし、それは「まぐれ」であって、再現性はない。
だからフツーのひとはどうするか。ただ株を買って持ち続けるに限る。よほどのことがない限り、売ってはいけない。よほどのこととは、強烈なバブル、どうみてもオーバーシュート、行き過ぎという場面だ。ただ、バブルとは弾けてみて初めてバブルだったと分かる ‐ と誰かが言った通り、あとにならないと分からないものだ。バブルのピークで売り抜けるなんてことは、まずフツーのひとには不可能である。
だから株は売れないし、それでいい。下がったとしても、いずれまた上がってくるのだから。とにかく、株は売ってはいけないし、マーケットタイミングを当てるのは至難の業だ。
ここでひとつ重要な注意を。以上は「株式市場全体」の話であって、個別株はその限りではない。個別株はダメになったら最悪、紙くずになるリスクもあるので、損切りは必要。「見切り千両」である。
GDPが成長し、インフレがある経済なら株価も高くなる
株式市場全体としては上がり続けるというのは考えてみれば当たり前だ。GDPが成長し、インフレがある経済なら株価も高くなる。龍角散のCMではないが、「理屈じゃねえんだよ」なのである。
いや、理屈はあるが、くどくど説明するまでもないだろう。GDPというのはその国の経済活動が創り出す付加価値の合計で、当然、企業の収益と関係がある。そしてインフレは名目の値を増やす。企業の売上高も利益も名目値だからインフレになれば、その分だけ増える。株価も名目値だからインフレだけで株価は上がる。経済が破綻しているアルゼンチンでさえ株価は急騰している。ハイパーインフレだからである。その株価のリターンでインフレをヘッジできるか、つまり実質リターンがどうかはまた別問題だ。ただ、少なくとも名目の株価は上がっている。
Source: 株は上がるもの - S&P500の5,000ポイントに寄せて | ストラテジーレポート | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア