1932年生まれの数学者エドワード・ソープで、ブラックジャックの必勝法を編み出してラスベガスを“ハック”したあと、金融市場ではワラントの価格の歪みから無リスクで儲ける手法を確立してウォール街も“ハック”しました。まさに20世紀最強の「ハッカー」
「非課税口座で投資している人や財団などは、株式に投資するならアクティブ運用からノーロード(販売手数料なし)で幅広く投資を行うインデックスファンドに乗り換えたほうがいいかもしれない。(中略)私の経験では、優れた銘柄選択能力なんてそうそうあるものではない。ということは、だいたいみんな、インデックスファンドにしといたほうがいいということだ」
- 天才投資家が基本中の基本ともいえるインデックスファンドを勧めるのは意外に思うかもしれませんが、“投資の神様”バフェットも、妻に宛てた遺言書に「資産の10%を短期国債に、90%を非常に低コストのS&P500インデックスファンドに回す」よう記したことを公開しています。
- これ以上、説得力のあるアドバイスはない
- 個人投資家が数万円で世界の株式市場全体に投資できるというのは、ものすごい金融イノベーションです。バフェットやソープのような天才たちは、そのことに気づいています。
- 私はずっと、個人投資家にとって、世界市場(あるいはS&P500やナスダック指数)へのインデックスファンドの長期の積み立てを上回る投資戦略はないと述べてきました。
- インデックスファンドの積み立ては、誰でも低額から簡単にできて、銘柄選びのための調査や勉強の時間コストもかからず、さらにはNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を使えば税制の優遇まで受けられる。これらのメリットを考えると、ごくふつうのひとにとって、理論上、これを超える投資戦略はあり得ません。