WSJメモ - バフェット流哲学:30万ドルの散髪代は妥当か

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WSJ日本語版 - バフェット流哲学:30万ドルの散髪代は妥当か - WSJ

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WSJ英語版 - Warren Buffett and the $300,000 Haircut - WSJ

非常に面白い内容でした。今、手元にある散髪代3000円を複利で運用すると数年後にはもっと大きな価値を生む。

バフェット氏は幼少の頃から、富の形成は、資金をどう運用するかだけでなく、どのくらい長期にわたり運用するかに左右されることを理解していた。

 同氏は10歳の時に読んだマネーの本で、本能的に時間の大切さを悟った。10%のリターンで1000ドルを運用すれば、5年で1600ドルに、10年で2600ドル近く、25年では1万0800ドル超、50年では11万7400ドル相当になるといった具合だ。

アリス・シュローダー氏執筆のバフェット氏の伝記「スノーボール(雪だるま)」によると、バフェット氏は「こうやってお金が増えるのか」とその仕組みを理解できた瞬間だったと当時を振り返っている。

 「長期的に一定の率で増えれば、小額でも大金になる」。シュローダー氏は、こうしてバフェット少年が「ひらめき」を得たとつづっている。「彼(バフェット氏)は庭で転がすことで雪だるまが大きくなるように、数字が複利で増えていく様子を鮮明にイメージできていた」

ウォーレン・バフェット氏にヒントを得た簡単なクイズをやってみよう。足元で2万8500ドル程度の水準にあるダウ工業株30種平均が年間1.6%弱の複利運用で推移したとすると、2099年12月31日時点でどの水準に達しているか?

 答えは10万ドルだ。

 年間平均で4.6%ならどうか?

 2099年末までにダウは100万ドルに達する。

 ダウが年間7.7%の複利で増えたとする(それでも過去30年の平均である8.4%を下回る水準だ)。この場合、ダウは2099年末までに1000万ドルを突破することになる。


 バフェット氏は10代の若者になる以前の段階で「時間に関して異なる概念を持つようになった。複利とは、現在と将来が一緒になること。現在1ドルが数年後に10(ドル)になるなら、彼の中ではその2つは同じなのだ」。前出バフェット伝の著者シュローダー氏はこう指摘している。

 20代後半になると、バフェット氏の複利に対する考え方は反射的なものになる。バフェット氏はネブラスカ州オマハの自宅を3万1500ドルで購入した。同氏はこれを「バフェットの愚行」と呼ぶ。シュローダー氏によると、「彼の考えでは、3万1500ドルは複利で運用すると、将来的に100万ドルに相当するためだ」。

 友人や家族は、若きバフェット氏が「散髪に本当に30万ドルもかけたいか?」、または数ドルの支出に「これに50万ドルもつぎ込みたいか分からない」と自問している姿をしばしば目にしてきた。バフェット氏にとっては、現在数ドルの出費も、複利で運用できなくなることを踏まえると、将来的に数十万ドルを失うことに等しいのだ。

 現在使うその1ドル1ドルが、将来的に10ドル、100ドル、1000ドルの喪失につながると考えることは、ケチな思考ではない。むしろ、損得勘定を行う重要性を認識させてくれる。今お金を使いたいという欲求や必要性を、これを数年、または数十年かけて増やして実現できるであろうことと常に比較して検討するべきだ。また、取引の回数が増えるほど、複利運用を妨害し、最初から出直すことになる公算が大きい。