日本では家事に求められる水準が高い。「男は仕事、女は家庭」という明瞭な性別役割分業で社会が築かれるなか、家事に求められるレベルがすっかり高くなってしまった。専業主婦の妻が手間暇かけて作った料理(一汁三菜)で、疲れて帰宅する夫をねぎらう。これが高度経済成長期の日々だった。
今では、個人・社会双方の要請から夫婦の共働きが求められるようになっている。しかし家事労働の見方・考え方は変わらないままなので男性の分担が進まず、女性が家事・仕事のダブルワークを抱え込むことになっている。それが女性を疲弊させ、男女共同参画社会の実現を阻んでいる(佐光紀子『家事のしすぎが日本を滅ぼす』光文社新書、2017年)。
最近になってようやく料理にも「時短」「手抜き」が推奨されるようになってきた。冷凍商品への支出額が増えている<図2>。国民食のカレーもレトルトのシェアが増えてきている。共働き世帯向けの時短メニューも好評で、食品業界もこの分野に力を入れ始めた。
家庭科の教科書を見ると、手の込んだ調理のやり方が指南されているが、「時短」「手抜き」の術をもっと取り上げてもいい。冒頭で男性のスキル不足を問題視したが、根本的な問題は別の所にあると言えるのではないか。
Source: 家庭料理に求めるレベルが高すぎて、夫の家事分担が進まない日本 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
私自身があまり料理ができないことに対する言い訳ですが - アメリカに住み始めて気づいたことは、共働きの夫婦の夕食はデリバリーか冷凍食品で済ませている家族が多いことです。スーパーの冷凍食品コーナーには「ディナー」と堂々と書かれています。
この家庭料理に求めるレベルが高さや家事の完璧主義が、日本の共働き夫婦を疲弊させているのでは思います。平日の晩飯は作り置きか、宅配弁当。乾燥機、食洗器、ルンバ投入、家は極力、物をなくすでかなり楽になるのでは思います。
参考
★よく考えてみよう★
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) July 10, 2019
「週 5日 × 8時間は働かないと、生活が成り立たない」という経済的な側面と、
「週 5日 × 8時間も働いてたら、生活が成り立たない」という生活的な側面の、
のどっちが “おかしなこと” なのか。
『マーケット感覚を身につけよう』などにも書いてるけど、マーケットでの価値は需給で決まります。人と同じことしかしてないと、供給過多の市場に埋もれてしまう。「供給の少ないこと=誰もやってないこと」をひとつでもふたつでも増やしていかないと、いつまでも週に5日働き続けなくちゃいけない
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) July 10, 2019
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