90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

アメリカ東海岸の片隅から、読んだ記事や本で気になった箇所をメモするブログ。

読みたい本: NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方

NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方

自然に触れる効用:

(25ページより)

「(私たちは)自然がどれほど人間を元気づけ、社会全体を向上させているか分かっていない。
この現状をもどかしく思ったからこそ、私は本書の執筆を思いたった」

"自然" が "人" に与える影響を科学的に考察する本です。

本書に登場する科学的内容を簡単に紹介します。(先頭の数字は参照ページです)

   part1「ネイチャーニューロン」を探して
39 森の中を散策
  →コルチゾール値が16%減少。交感神経の活動が4%、血圧が1.9%、心拍数も4%減少。

43 自然の風景を見る
  →α波が高まる。

45 3日間、2~4時間ほど森の中をハイキング
  →NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が40%増大。

46 ヒノキの香りが漂う部屋で睡眠
  →3日後にNK細胞が20%増大。

56 ほんの数日間自然の中で過ごす
  →創造性が50%向上。

74 自然の風景写真を短時間見る
  →認知機能と注意力に大きな改善。

80 自然の風景写真を見る
  →島皮質や前帯状皮質などに血流が流れる。(快感、共感、のびのびとした思考に関連)

   part2 最初の5分間
101 2週間森の中で過ごす
  →キラーT細胞が増加。(14日間効果持続)

109 がん患者がアロマディフューザーを利用する
  →不安感が大幅に軽減。

110 ラベンダーやローズマリーの香りを嗅ぐ
  →コルチゾールの量が減少、心臓への血流改善。

115 子供が森で2日間過ごす
  →コルチゾール値の減少、自尊心の評価が改善。(2週間効果持続)

138 小学校の生徒が鳥の鳴き声を聞く
  →昼食後の集中力が高まる。

149 緑が見える病室で入院
  →術後の入院日数短い、鎮痛剤を求める回数減少。

149 オフィスの窓から自然の風景を見る
  →仕事の能率、学校の成績が向上。仕事のストレス、住民の攻撃性減少。

151 中庭に緑が多い
  →犯罪発生件数が42%低い。

152 緑がある環境で過ごす
  →向社会的行動をとりやすくなり、地域社会との連帯感が強まる

   part3 一カ月に5時間
195 自然の風景写真と写真の中の人物を見る
  →写真の中の人物の幸福感を素早く感じ取る。(幸福感がすぐに増す)

195 事故の映像を見せた後、自然の風景を見せる。
  →4~7分後 : 心拍数の減少、顔の筋肉の弛緩、精神性発汗の変化。
  →15~20分後 : 血圧の低下、コルチゾール値の低下、気分の改善。

209 自然豊かなレクリエーション施設の近くに暮らす
  →精神の健康状態が悪い人の割合が遠いところに暮らす人に対して40%低い。

243 自然の中を歩く
  →膝下前頭前野(悲しみ、引きこもり、不機嫌などの感情に関連)への血流が減少。反芻思考の改善。

   part4 三日間
304 自然の中で過ごす
  →ADHDの症状が1/3に減少。

315 子供が森の幼稚園(戸外に出て自然と触れ合う機会が多い幼稚園)に通う
  →病気になりにくく、多様で健康な腸内細菌を持つ。

その他にも気になったコンテンツとして

92 雨上がりの地面から立ち上る "土の匂い" の効果とは?

108 "交通量の多い道路" の近くに住むことの悪影響とは?

122 航空機、列車、車の "騒音" が生理機能にもたらす影響とは?

126 騒音が "20db高い地域" に住む子供は、(そうでない子供に対して)1年近く勉強で遅れをとる?

190 週に2、3回30分程度の "森林浴" で最大の効果を得られる。

読んだ直後から森に行きたくなるような一冊です。