90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

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ノーベル賞学者が長期投資であれば株式比率を高めた運用に取り組むべきと説いている - セイラー教授 長期投資なら株式100%

Nobel Prize winner Richard Thaler | Roland Berger

リチャード・セイラー教授は、で行動経済学の理論化と実践の功績によって2017 年のノーベル経済学賞を受賞。セイラー教授は、長期投資を行えれば、株式 100%で運用することが、最も優れた成果をもたらすと論じているようです。

ニュージャージ州イーストオレンジ出身
ニュージャージー州におけるエセックス郡(右上図)と同郡におけるイーストオレンジ(中央南東寄り)の位置

セイラー教授の長期投資-株式 100%運用の勧め。ノーベル経済学賞を受賞したセイラー教授は、長期投資なら株式の割合を 100%にすべきと論じています

  • 大学寄附基金では、平均的には株式 60%:債券 40%で資産を運用することが一般的ですが、株式 100%にした方が、長期的には優れた運用成果を手にできると主張
  • 過去の米国株式の株価指数や債券価格指数を用いたり、実際に長期間運用されている株式ファンドや債券ファンドの実績を利用したりして推計してみると、長期的には株式 100%の運用の方が収益率が高くなる
  • 長期的には株式運用が有利であるのに、それをしない理由は、元本の維持を求められること、年次の決算報告が求められるため、保守的な運用にならざるをえない

日本株を見てきた日本人はこの意見に賛同できないのでは?

このセイラー教授らの主張に賛同できない人は、日本国内にはかなり多いのではないでしょうか。1989 年末の日経平均最高値は、30 年近く経過した今でも、更新までの道のりは険しそうです。そうした株式市場を身近に見ている人には、長期投資だから株式 100%運用すべきというのは、相当疑わしく感じられるでしょう。

実は日本株の長期投資も捨てたもんじゃないというハナシ | 銀行員ぽいふるのブログ@スノーボール

これとは逆に世界中に投資機会を求めるのであれば、セイラー教授らの主張は、より強固になるかもしれません。セイラー教授らは、米国市場のデータだけで推計を行っていますが、これを世界中の市場のデータに拡張すれば、分散投資によるリスク低減がより強くなるので、株式投資の有利性が強調できる可能性があります。

なぜ「日本」だけでなく「世界」に投資したほうがいいのか | ロボアドバイザーならWealthNavi(ウェルスナビ)

Source: https://www.dir.co.jp/report/research/introduction/financial/investment/20171016_012371.pdf

下記ブログ記事ではセイラー教授は著書の中で、運用状況を見ないことともアドバイしているようです。

ちなみにノーベル賞を受賞している行動経済学のリチャードセイラ―は字書の中で資産運用で高リターンを出すコツは、株式の比率を極限まで高め、しかもほぼ一切運用状況をみないことだと指摘しています

これは、上がったり下がったりする株価が精神を(主に下がっているときに)刺激するからです。たとえば30年見ない度胸があれば、株式インデックスなど大きく上がるに決まっているのです。このようなことからも、靴磨きおじさんは、妻の運用には、ETFを購入して頻繁に株式をチェックして株式を買付し、配当を再投資するような戦略ではなく国内口座で買える低コストの株式投資信託で、毎月積立設定だけをし以降は一切、何十年も株価を無視する戦略をおすすめします。

なくなっている人

Source: http://kutsumigaki.blog.fc2.com/blog-entry-850.html

上記の関連記事

セイラー教授は、資産運用において運用評価や決算の頻度が多いと、リスクをとった運用がしにくくなると言っています。リスクのある資産(例えば株式)は、価値の変動が大きいので、評価のタイミングで価値が下がっていることも少なくないでしょう。こうした経験が多くなれば、株式運用から遠ざかってしまうかもしれません。しかし、評価期間を長くとれば、その間に損失を取り返せる機会があるのですから、いい結果を手にできる可能性が高くなり、高いリスクをとった運用に取り組めるようになるでしょう。長期の投資期間を見込めるのであれば、運用評価の頻度は減らした方がいいということになります。

Source: https://www.dir.co.jp/report/research/introduction/financial/investment/20171030_012411.pdf