人は買いたい物を買うのではない。買いたい人から買うのだ

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メーカーでもそうなんでしょうか...?

メーカーより顧客を見るのが僕の営業スタイルでした。まず物を買ってくれる顧客を探して親しくなる。そして、その顧客が買おうというものを探してきて売るんです。「何か必要なものありませんか、あったら私に任せてください」としょっちゅう聞いて回っていましたね。顧客の欲しいものが分かったら、メーカーと交渉するわけです。いつもそんな感じでやっていました。

特に印象に残っているのは、高知県の土木建築会社に作業船を売ったときのことです。その会社の専務と広島県尾道市にある造船所近くの旅館に泊まり込み、完成まで寝食を共にしました。「おい松本君、今から風呂や」とか「今からメシや」とか、毎日そんな調子です。

営業で成功する方法も色々と学び、身につけました。一番大事なのは、お客さんの所へよく行くことです。行けば行くほど親しくなれますし、相手が何を望んでいるかわかってきます。ビジネスというのは昔も今も変わりません。相手の抱えている問題をつかみ、どうしたら解決できるか考える。基本的にはそれしかありません。もう一つ大切なのは、約束を守ることです。約束を破ったら、相手との信頼関係は一瞬にして崩れます。

 営業をしていて発見したのは、「人は買いたい物を買うのではない。買いたい人から買うのだ」ということです。だからこそ、とにかく足を運び、相手の懐に入っていき、信頼関係を築くんです。

これは誰にでもできることではありません。だから会社としては、そういうことができる優秀な人材を探し、採用し、育てないといけない。つまり人への投資が大切になってくるわけです。人への投資は経営者として一番重要という僕の考えは、営業マンとしての成功体験からきているのだと思っています。

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