個人バランスシートをちゃんとつけると日本の一般的な不動産が購入後にどのように負債になっていくかよくわかります。バランスシート(貸借対照表)は、企業会計では必要不可欠な財務諸表であるが、個人の家計もバランスシートを使って、健全性をチェックすることができる。不動産価値が低下しているBSを初めてちゃんとつけた人の顔が青くなった理由は、資産よりも負債のほうが多い「債務超過状態」であることを知ったから。「純資産」がマイナスなのだ。
※ここでいう一般的な不動産とは20年後に大きく価値が下がる不動産(下記参照)
「住宅は資産」。その思い込みをあっさりと覆すデータがある。1969年以降、500兆円を超える国民の住宅資産がひっそりと消え失せている。この国における、住宅とは単なる消費財にすぎないのが実情だ。新築購入直後から急速に価値が下落し、「20年でほぼゼロ」になる業界慣行が、住宅品質の価値を認めないいびつなマーケットを生んだ。人生最大の買い物を胸を張って「資産」と呼べるようになる日は来るのか。
Source: 家の寿命は20年 消えた500兆円のワケ:日経ビジネスオンライン
資産価値が下がり、BSがホラー状態になっていく過程が、「「資産」と「負債」、家計のバランスシートから考えるマイホーム購入」に丁寧に説明されていました。以下は不動産購入時のBSで住宅ローン返済期間:30年(全期間固定1.1%。元利均等返済)という条件のようです。
スタート時
日本住宅は買った瞬間に30%下がるという話もあり、そうだとしたら3800万円が2660万円となり、純資産が120万円でのスタートに...
ちなみに7割になるというのは『結局、家は買った方がよいのか?「35年ローンで4000万円の家を買ったら金利を含めると7000万円くらい払うことになる」』の記事からの引用。
以下が15年後のBS。住宅ローンと車のローンを返済し、平行して毎年定期預金10万円、財形貯蓄24万円の貯蓄も頑張って行いました。
15年後(家の試算→1500へ下落)
こうなりますよね。
ん!? 純資産740万円!?
え~~~~?????? って感じですね。
購入から15年、住宅ローンやその他の借金も返済しながら、貯蓄そして運用も頑張った(株式の時価が50万から100万にUP)にもかかわらず…
純資産が、住宅購入時の700万円からほとんど増えてません。
車のローンと奨学金の負債はなくなり、定期預金と財形貯蓄は増えたはずなのに…なぜ?
家は負債。
ほとんどの日本の郊外の物件ってこんなもんでしょうか?ちなみに落ちにくいと以下のようになるようです。
15年後(家の試算→2500へ下落)
その他の参考記事
アメリカの私の同僚の場合。約1.5倍へ価値はUP:
15年後(家の試算→5700へ上昇)
これなら、、アメリカ人のように、投資して消費して楽しんでいるのも納得。彼は最低限の金を預金に残し全て投資に回しております。
アメリカでも場所や物件によるのでしょうが、基本的に下がらないようです。購入時と変わらなくても、3000万円程度の資産となりそうです。
『アメリカ人同僚に聞かれた「どうして日本の住宅は20年で建物の価値がゼロになるのか?」』という記事で書きましたが、ドイツの場合は、
ドイツでは家を資産化するため、これまでに様々な政策を打ってきた。代表例が「Bプラン」「Fプラン」と呼ばれる都市計画。将来的な人口動態を予測し、20年先までの住宅地の範囲を厳格に限定している。需給をバランスさせることで、家の資産価値が落ちにくい構造を作り上げた。
この記事の中で書かれてる通り、ドイツの住宅価格は下がらない、一方日本では「新築住宅に関する制約がないため、不動産会社や建設会社は収益力が高く、投資回収が確実な新築ばかりを作り続けている。「20年で家の価値ゼロ」との慣習が幅を利かしているため、スクラップ&ビルドのサイクルが早い」とのこと..
「20年で価値ゼロ」との慣例によって、「資産」が資産にならない奇妙な国ニッポン。新築で家を買うということは極言すれば、大金を払ってわざわざ「借金」を背負っているようなもの
Source: Why! なぜ日本人は住宅ローンに大金を払う?
ドイツは供給調整しているのは分かりました、How about Amrica??