90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

アメリカ東海岸の片隅から、読んだ記事や本で気になった箇所をメモするブログ。

WSJで学ぶ経済英語 【WSJで学ぶ経済英語】これは勉強になる...

f:id:yougaku-eigo:20170418125650p:plain

 

Source: 【WSJで学ぶ経済英語】第275回 ゴルディロックス経済 - WSJ

 

これは勉強になる。。ウォールストリートジャーナルのウェブ版に掲載されているWSJで学ぶ経済英語では、高度な経済に関する英語表現を学習できます。

 

<今週のキーワード>

<例文>(英文/和訳)

【キーワード解説】

 ↓

【表現のツボ】

 

という順でわかりやすく解説されております。

以下、本文の引用です。

 

 

<今週のキーワード>

Goldilocks economy(ゴルディロックス経済)

<例文>

 

The benchmark S&P BSE Sensex is up 8.3% in 2016, and is now less than 5% below its all-time closing high set in January 2015. Among major emerging markets, Brazilian and Russian stocks have performed better, but both are rebounding from three years of losses.(中略)“India is in a Goldilocks situation,” said Sumit Jalan at Credit Suisse in India.

ムンバイ証券取引所BSE)上場の主要30銘柄で構成するS&P BSEセンシティブ指数(SENSEX)は(2016年)年初から8.3%上昇し、2015年1月につけた終値ベースの過去最高値を5%弱下回る水準に迫っている。主要な新興国市場ではブラジル株とロシア株も上昇しているが、どちらも3年に及ぶ下落から値を戻しているにすぎない。(中略)クレディ・スイスのスミット・ジャラン氏は、インドは適度な成長を示すゴルディロックス経済の状態にあると指摘した。(2016年9月27日)

【キーワード解説】

3月の政策会合で予想通り今年1回目の利上げを行った米連邦準備制度理事会FRB)。市場の関心は現在、FRBが昨年の見通しで示したように年内あと2回の利上げで終わらせるのか、それとも3回実施するのかに集まっている。その判断でFRBが気にかける基準の一つが、あと何回の利上げが現在の米国の「Goldilocks (economy)=ゴルディロックス経済」の持続に適切かという点だ。

インド株のパフォーマンスの良さは他の新興国市場に比べ際立っている(写真はムンバイ証券取引所ビルにある雄牛のブロンズ像)
 
インド株のパフォーマンスの良さは他の新興国市場に比べ際立っている(写真はムンバイ証券取引所ビルにある雄牛のブロンズ像) PHOTO: EUROPEAN PRESSPHOTO AGENCY

ゴルディロックス経済」とは、インフレを起こすほど過熱した状況でもなく、不況を起こすほど冷え込んでいない、ほど良い景気状況を意味する言葉だ。インフレ率や成長率などの厳格な定義はなく、現在の米国のようなインフレ目標には届かないもののそれに近づきつつあり、失業率もFRBの定義する「完全雇用」近辺で推移している状態だ。日本でもおなじみの英国の童話「3びきのくま(Goldilocks and the three bears)」の主人公ゴルディロックスが、熊の家に迷い込み、熱くもなく冷たくもなく適温のスープにありついたことをモチーフに、1992年に米国のエコノミストが作った言葉とされている。90年代半ばと2000年代半ばの米国経済が「ゴルディロックス」状態だったとされているが、その特徴として指摘されるのが長続きしない点だ。

また、ゴルディロックスが童話の中で、その適温のスープを「Just right=ちょうど良い」と評したことから、「ゴルディロックス経済」を「just-right economy=適温経済」と表現することもある。

 

景気の各種局面を表す比ゆ的な表現は種々あるが、他によく使われる表現ではアラン・グリーンスパンFRB議長が、景気の拡大局面は継続しているものの一時的に減速する状態を指して「the economy is in a soft patch」と言及したことから「soft patch」が広まった。日本語ではこの状況に丁度「踊り場」という言葉が当てはまるので、訳語として定着している。「soft patch」は本来、地面がぬかるんで柔らかくなったり、果物の傷んだ部分などに使われる表現だ。

【表現のツボ】

今週は「~の間で、~の中で」を意味する前置詞のamongとbetweenの使い分けの復習。上の例文の「Among major emerging markets, Brazilian and Russian stocks have performed better」のように「主要振興市場国のうち」とamongが「out of」の意味で使われる場合はもちろんbetweenにはならない。しかし、「賞金は上位6人で分けられる」の場合は「The prize money is shared among/between the top six players」と双方の言葉とも使えて置換が可能だ。しかし、amongよりbetweenが好まれる場合もある。「ケン、ジョン、メアリーの間には意見の相違がある」などと固有名詞を挙げていう場合は「There is a disagreement between Ken, John and Mary」となる。

【その他の表現】

benchmark:指標となる、主要な

closing high:終値ベースの高値

emerging markets:新興国市場

source: 【WSJで学ぶ経済英語】第275回 ゴルディロックス経済 - WSJ