90s生まれミレニアル世代のメモ帳/備忘録

アメリカ東海岸の片隅から、読んだ記事や本で気になった箇所をメモするブログ。

「笑顔を作ることが、気分を高揚させる」

必ずしも嬉しい気分だから笑顔になるのではなく、笑顔の筋肉を作るから気分が高揚するというのは新たな気付きでした。

筋肉の動作⇒気分・気持ち

もう一つの効果が本人自身に対するインターナル(内部)効果だ。かの有名な生物学者チャールズ・ダーウィンはこう言っている。「気分が良いから笑顔になるのではなく、笑顔を作るという行為そのものが気分を高揚させる」。笑顔は感情の「結果」だけではなく「原因」でもある、ということだ。つまり、楽しい、うれしいから笑顔になるだけではなく、笑顔になることで、楽しくなったり、喜びを感じる。楽しい→笑う→もっと楽しくなる、というループ効果、フィードバック効果がある、ということがダーウィン以降、多くの学者によって実証されている。

そのダーウィンが人の表情の研究をした際に、参考にしたのが、19世紀半ばのフランスの神経学者、ギョーム・デュシエンヌだ。デュシエンヌは被験者の顔に電気ショックなどを与えて、表情と感情の相関関係を調査、笑顔には2種類ある、と結論づけた。口角を上げ、主に口回りの筋肉だけを使う笑顔と、口回りだけではなく、ほほ骨から目元にかけての筋肉も使った笑顔だ。デュシエンヌはこの後者の笑顔こそが最も純粋な喜びの表情であるとし、こちらこそが「至高の笑顔」と論じた。その後、この笑顔はデュシエンヌスマイルと呼ばれ、多くの学者がこの説を科学的に証明してみせた。

たとえば、カリフォルニア大学バークレー校の実験では、デュシエンヌスマイルを見せる女性はより成功し、結婚し、人生に満足しているという結果が出た。目元のほほの筋肉を動かすことで、脳に刺激信号を送られ、幸せな気分になれるといい、同校のデータでは、デュシエンヌスマイルをした人の95%がかなりの幸福感を覚えたという。

「鉛筆一本」で笑顔づくり


つまり、たとえ気分が落ち込んでいたとしても、頬を引き上げて「ニセの笑顔」を作れば、ひと時でも幸せな気分になれる可能性が高い、ということだ。この「最高のニセ笑顔」を作る簡単な方法がある。鉛筆一本を上下の歯ではさむことだ。唇で挟もうとすると逆に、怒ったような顔になるので要注意。

このように、たとえ「ニセ」でも、幸せであるフリ、自信があるフリをするだけで、幸せを感じたり、自信が出てくる「フリ」効果は、笑顔だけではなく、姿勢や声でも、発揮される。ちゃんと背筋を伸ばし、堂々とふるまう「フリ」をするだけで、自信が生まれる、楽しそうな「フリ」をした自分の声を聞くだけで、楽しい気分になってくる。英語の表現でよく使われるのが、“Fake it till you make it”。「うまくいくまで、うまくいっているふりをしろ」と言った意味で、自信がなくても自信があるフリをしていれば、自信が生まれてくる、ということだ。

実はコミュニケーション、このfake、つまり「フリ」をするのが実は重要。見よう見まねでも自分の理想とする「カタチ」を真似て、その型にはまる自分を目指して、練習していくことで、うまくなっていくものだ。要は「自己暗示」だったり、「心の持ちよう」だったりする。

ということで、今回の黄金律は「ニセ」でもいいから、試してほしい3つの元気になる「フリ」テクをご紹介。

① 口元×目元を動かし、とびっきりの笑顔を見せる「フリ」
② 背筋を伸ばし、胸をはり、自分を大きく見せる「フリ」
③ 声のトーンをあえて元気にして話す「フリ」


どうだろう。ちょっぴり、自己肯定感がアップした気がしないだろうか?「本当の自信がついてこそ、コミュ力は上がる」のではない。それを待っていては、なかなかコミュ力は上達しない。まずは「カタチ」から入って、自信のあるフリをしてみる→コミュ力がアップする→自信がつく。実はこの順番の方が効率的。だから、大いに「カタチ」にこだわればいいし、「ニセ」の笑顔だってコミュ力上達の大事な一歩なのだ。

 From 東洋経済オンライン

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